20数年前子供たちが生まれたころに、私も一人で抱え込みすぎて、「助けて」が言えなかった一人としてメッセージがあります。
暑い暑い初夏に私は都内の病院で帝王切開で長男を産みました。陣痛が来て入院して結局3日目に手術になり、産後10日ほどの入院後退院し数日間は実家で世話になりましたが、その後自宅に戻りました。
長男が生まれたころはスマホもなくパソコンでのネット環境も整っていない頃でした。まだママ友もいないし、働いていた時の友達は、仕事が忙しい時期だったり、子供がいる人も少なかったし、同じような状況をわかりあえる仲間はほとんどいない頃でした。夫も仕事が忙しいときだったし、とにかく子供を面倒見るのは私しかいない、なるべくだれにも頼ってはいけないと、必死でした。
何もかもはじめてのこと。正解がなにかもわからず、暑くて湿気の多い気候でお腹の傷はなかなかふさがらず、それでも赤ちゃんを抱っこしおっぱいを飲ませ、オムツを取り換え、家事をし、眠れず、疲れ果て。。。でもこれは私が赤ちゃんが欲しいと望んでのこと。絶対つらいとか言っちゃいけない。みんな誰もが頑張っているはずだから、つらいと思う私が弱くて悪いんだ。これが親になるっていうことだ。そう思いながらもある日、猛暑で眠れず何をしても泣き止まない息子。途方に暮れてとうとう一緒に自分も声を上げて泣いてしまったら、泣いてる息子がそんな私を見て、びっくりしてきょとんとした顔で泣き止んだという夜もありました。いまでは懐かしい若き日の思い出です。
でもあの時、もう少し素直に誰かに「助けて」と言えたら良かったのに、と今となっては思います。
それまでは、社会人として任された仕事は一人でこなせて当たり前、お母さんになったら、こどもは自分が面倒見なくちゃと頑張りすぎていたのかも。2人目からは仲間ができて、いっぱい助けてもらったし、子育ては努力しても思い通りにいかないことがたくさんあるってことを学ぶ時期だから仕方ない。今となってはそう思えるのだけど、最初の子の時は自分の無力さに追い詰められる思いでした。
生まれたばかりの赤ちゃんは本当にエネルギーの塊ですごいパワーだから、出産でエネルギーを使い果たした新米ママには本当に助けが必要です。ママたちも遠慮せずに素直に「たすけて」っていいましょう!意外と近くにいる先輩ママとか、喜んで助けてくれると思いますよ。(実際私も都内に住んでいた去年まではファミリーサポートというのに登録していて、ご近所のママたちの子育てサポートをしていました。)
赤ちゃんにおっぱいをあげるのは赤ちゃんのママにしかできないかもしれないけれど、どうか周りの人たちはママが安心してゆっくり赤ちゃんと過ごせるようにしてあげてほしい。赤ちゃんのパパも最初は何をしてよいかわからないと思うけど、自分のことをしてくれなくなったことを拗ねてたり、家事をママ任せにしないで(誰とは言いませんよ、時々そういうパパもいるので)、赤ちゃんとママを大きな愛で包んであげてほしい。いのちを生み出すって、並大抵のことではないのですよ。ほんとにすご~くエネルギーを必要とすることですから。
自分でも気付かないうちにお母さん自身が自分の生きる力まですり減らしてしまわないように。一人ですべてをこなそうと思わなくていいんですよ。赤ちゃんがいる時期って本当に幸せであふれている時だけど、実際思うようにはいかず、大変なこともたくさんあるからね。周りの人はおおらかな気持ちで、どうかどうか暖かく見守り、できれば声をかけてあげたり、手を貸してあげたいな~と思うこの頃です。(ソーシャルディスタンスとか、配慮が必要だけど)